どうも僕です。
第二の矢として話を進めることになった工務店との打ち合せの一週間後、一応本命の老舗ビルダーとの打ち合わせがあった。
当時のことを思い出すと、この頃から『ほぼ毎週』何らかの打合せをしていた。
仕事が休みの度に『打合せ…打合せ…打合せ…』消耗し、心を病み始めたのはちょうどこのあたりからだったと記憶しています。
しかも、老舗ビルダーの営業さんとは何となく馬が合わない。そのせいで余計に疲れていましたね。
老舗ビルダーの営業さんなんか苦手なんだよなぁ…
でもそんなことを言っていても始まらないし、住まい造りをする人なら誰にでもあることだろうし、皆それぞれ上手く折り合いを付けてやっているに違いない…
そう考えるようにして、己を奮い立たせ、いざ打ち合せに向かうのであった。
今回の打合せの命題
今回の打ち合せは営業さんと更に設計さんも同席し、我々夫婦が考えたゾーニングプランのヒアリングが主となるものであった。
設計さんはショートカットの女性の方で年齢は30代前半。やや緊張の面持ちであった。(もしかして経験が浅い設計さんなのかな?)
宜しくお願いします!
一通りの挨拶を交わし、早速ヒアリングに入る。
当時僕がプランするのに提示した条件は…
- 家の外観は正方形
- 外壁の仕上げは塗り壁
- 玄関は南側
- リビングは2階で20帖
- リビングの南側に大きな開口部を作り、大きめのバルコニーを設置
- そのバルコニーの下はカーポートとする
- 一階にキッチン以外の水回りを設置
- 一階に寝室と居室を2部屋
とまぁ、ざっくりいうとこんな感じ。僕は簡単な図面を書いて提示した。これによりゾーニングは『ほぼ決定』づけられていた。
こうして条件を提示したわけなんですけど…
結論から言うと、なんの根拠もないクソプランだったんですけどね。
ただなんとなく、自分が欲しいものを詰め込んだだけであり、図面通りの家を手に入れることが目的であり、”家を建てることが自体が目的”みたいな失敗例のお手本のようなクソプラン。
しかしそんなことは当時の僕は知る由もなく、堂々たる態度で持論を展開させた。
老舗ビルダーの反応
ひとしきりの説明をした僕は軽い達成感のような物を感じながら、相手の反応を伺うがごとくしたり顔でこう言いました。
一応こんな感じです(したり顔)
…。
…。
今思えば完全にノーリアクション…いや、むしろちょっと困っているようにも見えたが、当時の僕はそんなことに気付くわけもなく、ドヤ顔でしゃべり倒す。
まだまだいくでー!
しばらくして、さすがに我慢できなくなったのか設計さんが申し訳なさそうに口を開いた。
あのぉ…リビング20畳って、何に使うんですか…(ボソッ)
!!!
えっ?
いやいやいや、広いリビングが欲しいんだよ!!なんで客が欲しいっていうもんにケチつけんの?!ふざけんなよ!
などと思っていた当時の僕を軽く撲殺したい。
確かに冷静にみれば設計さんの言う通り、家の全体のバランスを鑑みるとリビング20帖は何をどう考えてもクレイジー過ぎる。
アメリカ人のようにホームパーティーを催すでもなく、ただただ無駄に広いリビングということは否めない。
しかしだ!欲しいものは欲しい!
そして、それを否定されるということが『自分自身を否定』されているような感覚になって我慢ならなかった。
いや、やっぱりリビングは広いほうが良いじゃ…
そこまで言いかけた時、食い気味に妻が…
私もリビング20帖はちょっと…
えぇぇぇぇぇっ!!
妻までケチをつけてきた。
いやいやいや、一緒に考えたじゃん!その時なんにも言ってなかったじゃん!!ってか、これは夫婦間の重大な裏切り行為だぞ!(裏切り行為ではない)
確かに広すぎかも知れませんね…
営業さん、あなたまで僕を否定するんですかぁぁぁ!!
一生懸命考えたんだよぉぉぉ!これが欲しいんだよぉぉぉ!!少しくらい分かってくれよぉぉぉぉ!!!
僕は思い通りにならないフラストレーションと自分自身を否定された(否定されてない)悲しさから意地になってこう言いました。
いや、でもここは絶対に譲れないんで(キッパリ)
最高に最低な言動であることは自分でも理解しているはずなのに、本当にちっぽけなどうでもいい自尊心のために、時に人は暴挙にでるのです。
これが人間が暴挙に出るメカニズムです。皆さん気をつけてください(意味不)
それにしても実際20帖の広さも分かってないくせに『なんでここまで主張できたのか?』当時の僕を小一時間問いつめたい(白目)
更に僕は自己正当化するためにこう続けた。
一生に一回の住まい作り、やりたい事は後悔しないようにやったほうがいいじゃないですか!
昔から僕は自分の言い分を通すために『なんとなく正論っぽい良い言葉』を並べ立てて意見を押し通すということを常套手段として使っているのである。(クズ定期)
……。
……。
……。
……。
なんだよ…この空気…
『お前の魂胆なんて、どこまでもまるっとすべてお見通しだ!』と言わんばかりの不穏な空気が充満する。
みんなの僕を見る目が明らかに蔑んでいる。まるで言うことを聞かない子供にうんざりしている表情だ。
歯車が狂い始めた瞬間であった…
つづく。
ということで本日も最後まで読んで頂きまして本当にありがとうございます。それではまた次回お会いしましょう!
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