どうも僕です。
資料の整理をしていて偶然見つけた『住まい作りのきっかけになったカタログ』に少しだけ心を動かされた僕。
しかしながら、当時の僕は『中年の住まい作り疲れ』の症状が顕著に表れていた。
やる気がすぐに消えてしまう…
でも、そんな甘えたことをいつまでも言ってられない。色んな葛藤がありつつも、僕は夢のマイホームを手に入れるべく、前へ進むことを選択した。
多少(かなり)億劫ではあったが、資料を手にした時に住まい造りを始めた当初の『夢に満ち溢れたハイテンション』の欠片が少しだけ感じられたので、その僅かな火種を大切にするために行動を起こすことにしたのだ。
この感覚を大切にしてみよう。もしかしたら、何かが起こるかもしれないしね。
ということで、己を奮い立たせて行動を起こしたわけだが、いきなりガツガツやっても『消耗する』可能性がありますよね?(ゲス)
まずはリハビリがてら、友人Fくんの新築したばかりの家を見学させてもらうことから始めてみようと思います!
ちなみに友人Fくんが住まい造りをお願いしたビルダーは、僕が一番最初に憧れたビルダーです。
早速、Fくんの家へ
友人Fくんの家は僕の実家の近くであり、そして当時住んでいた僕の家から20分ほどのところにあった。
僕はスマホのナビ機能を駆使して、教えてもらった住所へと車で向かった。
おぉ…ここかぁ…
外観はモダンでシンプルな感じではあるが、その辺の『量産型なんちゃってモダン』とは一線を画す、確かな存在感を放っていた。
しばらく外観を眺めた後、ピンポンを押して玄関のドアの前で待っていると、友人Fくんと奥さんが出迎えてくれた。
ちなみにFくんは金物建材の卸をしている中堅メーカーに勤めており、その前職も建築関係の仕事をしているという、根っからの建築畑の人間である。
そして、奥様は『1級建築士』という建築夫婦であった。
中へ入る前に外観を眺めながら、少し立ち話をした。
どうよ?
『新築したばかりのオレの自慢の住まいを褒めろ!』とFくんの顔に書いてあったので、僕はしょうがなくこう応えました。
さっき、一通り外観を見させてもらったけど、いいね。お前が好きそうなスタイリッシュな感じだし。
僕もそうなのだが、友人Fは『安藤忠雄御大』を崇拝していて、とにかくその手のシュッとした、カッコいいものが好きなのだ。
そういえば奥さん、自分で設計しようと思わなかったんですか?
戸建ては専門じゃないからね〜。私が普段やってるの商業施設ばっかりだし
なるほどね。1級建築士だからって、カッコイイ家を設計出来るわけじゃないのね。それぞれ専門があるのね。
あー、そうなんですか。で、なんでこのビルダーにしたんですか?
専門ではないにしても二人とも建築に詳しく、こだわりが強いはずだ…建築に携わるプロが選ぶ理由は一体どんな基準なんだ?
長く住むものだから、こういうシンプルな家がいいなって思って。ゴテゴテにしたら疲れちゃうから
ほう…
それにこのビルダーは施工がマテで(丁寧で)有名だからね
へー、そうなんですか
戸建ては専門じゃないにしろ、1級建築士が言うと説得力がある。ちなみに最初からこのビルダーに決めていて、他は見なかったそうだ。
その後、中を見せてもらうこととなった。
さて、内装は…?
中に入ると、天井が高いのが印象的だった。そして、全体的に室内は白で統一されている。
スキップフロアにイナズマ鉄骨階段…
おぉ…
これは…
…普通?
あれぇ…おかしいな…あんまり…? あんなに憧れて僕の心を鷲掴みにしたビルダーだぞ…?
もっとさ…
グワァーッッ!!
とかさ…
ドォーンッッ!!
とか、心にズシリと感じるものを期待してたのに…あの資料を見たときの衝撃的な感覚はどこへ…?
これは…もしかして、僕は二度と住まい作りに対して感動をすることが出来ない体になってしまったのか…?
ED的なものに…
いやいやいやいや!!!
ちょっと自分でハードルを上げすぎただけだよ!ちょっとだけ、補正を入れすぎちゃっただけ!僕がおかしくなってしまったわけじゃない!
そもそも住まい作りに刺激を求める事自体、間違ったことかも知れないし!!
などと、自分自身に言い聞かせ、少し冷静になってFくんの家を見せてもらうことにした。
刺激というか感動はなかったにしろ、落ち着いて見てみると、これはこれで中々どうして素晴らしいじゃないか。
壁の高さや天井の高さがコントロールされており、窓の配置もそれなりに考えられている。
間違いなくリラックス出来る空間であることは、素人目で見ても明らかだった。
この感じ嫌いではない…!
もしかしてッ…!!!!!!
…
普通が一番ってことなのか?
僕の中で、それまでバラバラになっていた思考のパズルが頭の中で『パチパチ』と音を立てて組み上がっていった。
あー、きっとコレだわ…
多分、住まい造りに刺激なんて求めてはいけないんだ。安らぎを求めることが正解なんだわ…きっと…
燃え上がるものはなかったけど、それがわかっただけでも今日来てよかった…
その後、勝手に悟った僕はFくんの家を空き巣のようにあれこれ物色し、挨拶も程々にそそくさと帰ってきた。
家に帰り、僕はFくんの家で思ったことを妻に報告した。
そうかもね。私も老舗ビルダーで色々とゴテゴテにしてたのを今考えると『全然ナシ』だと思ってたんだ
!!!
お…お前が言うなぁぁぁ!!!
ゴテゴテにしたのお前だろうがぁぁぁ!!散々、翻弄しやがって!!
妻の見事な手のひら返しに一瞬血が沸き立ちそうになったが、今回は許す!今日は心のモヤモヤが少しだけ晴れてるから許す!
明日も休みだから、ちょっと(Fくんの家を建てたビルダーの)モデルハウスに行ってくるよ
妻は仕事だったので僕が一人で行ってくることになった。
わかった。まかせる
…という、やり取りをしている時に『一通のメール』僕の携帯に届いた…
以下メール本文
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送信者: 老舗ビルダー営業さん
お世話になります。
その後、いかがでしょうか?
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そうだ…忘れていた…
こちらとしては、もうこの老舗ビルダーと契約をするつもりはなかったのだが、老舗ビルダーには『保留という体裁』を取っていたのだ。
つまり、向こう(老舗ビルダー)にしてみれば契約はしてもらえるが、そのタイミング待ちということになっているのだ。
あー、もう!鬱陶しいなぁ!!
せっかく良い気持ちでリスタートを切ろうとしてるのに、嫌な記憶がフラッシュバックしちまうじゃないかッ…!
僕はどうせもう二度と会わないと思い、鼻くそをほじりながら、『こちらから連絡するまで、もう少しお待ち頂けますか。』と適当に返信した。
すると…「わかりました」と一言だけ返信が来てやり取りは終了。
もう連絡してくんな!!バカ!! (スッキリ!)
…
…
…
…
しかし、この老舗ビルダーとの因縁は終わってなかったのだ!!
まさか、一戦交える展開になるとはこの時、知る由もなかった…
その話はもう少し先のお話である…
因縁…
再燃!!
つづく…
ということで、本日も最後まで読んで頂きまして本当にありがとうございます!それではまた次回お会いしましょう!
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